発熱や咳・鼻水・のどの痛みなどの風邪症状がある患者さんに対して、通常の診察室ではなく個別に設置されたスペースや通常診療と時間をわけて診察を行うことを言います。
症状が出現する前からウイルス排出があると言われており、また、症状が出た後に検査をしてもウイルス量が微量のため検出されないこともあります。COVID-19やインフルエンザと診断されていないために、外に出て感染者が気付かないうちにウイルスを広めている危険性が考えられます。
感染リスクを恐れて、医療機関への受診を控えたり、先延ばしにするといったことが起きると、病気の早期発見、早期予防にも支障を来しかねません。
新型コロナウイルスは、主に飛沫感染や接触感染によって感染し、①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)②密集場所(多くの人が密集している)③密接場面(お互いに手を伸ばしたら手が届く距離での会話や共同行為が行われる)という3つの条件のある場面では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられます。
当院では東京都との「医療措置協定」に従い、最新の知見に基づく適切な感染防止のために発熱患者様と一般外来患者様の動線を区別して感染防止に万全の体制で臨んでおります。発熱やのどの痛みなどの症状がある方は迅速に検査いたしますのでお気軽においでください。
新型コロナウイルスへの感染が疑われる症状がある方は次のような流れで診療します。
①問診
初診の患者様は問診票を書いてもらいます。
②検査
専用の診察室で抗原検査を行います。
③待機
アクリルで遮蔽されて十分換気された待機スペースでお待ちいただきます。
④結果
診察室か待機スペースで結果をお伝えし、必要な処置や処方を行います。
軽症の陽性者は薬の処方後帰宅し、自宅療養となります。
新型コロナ感染が否定された場合、必要に応じて他検査(血液検査、画像検査など)を行います。
都道府県各地に設置されている発熱外来は、37.5℃以上の発熱に加えて、咳や鼻水・のどの痛みなどの呼吸器に関わる症状が見られる場合は、発熱外来の対象としているところが多いです。当院は、発熱がなくても風邪のような症状が出ている人は、発熱外来で対応しています。
例えば前日に37.6℃の熱があり、受診をしようとした当日に36.7℃まで下がっていたから一般の外来を受診しようと考えますが、この場合は一度発熱していることから、翌日熱が下がったとしても発熱外来の対象としています。
ここで、感染症による発熱とともに起こりやすい症状について解説します。
【咳】
咳はのどに侵入したウイルスや細菌、ほこりなどの異物を外に出すための防御反射です。風邪を引くと咳が出るのは、異物を外に出そうとするためだと分かります。
【咽頭痛】
のどの痛みはウイルスや細菌がのどに付着し、炎症を起こすことで感じます。炎症を起こしているため痛みに加えて発熱します。新型コロナ感染によって出現する特徴的な症状の一つです。
【鼻水】
鼻水は大量の分泌液を出して鼻に入ってきた異物を洗い流したものです。色は透明や黄色、緑がかったものなどが見られます。透明な鼻水は異物を洗い流したもの、黄色や緑は細菌やウイルスが混ざった色と言われています。
【頭痛】
発熱とともに現れる頭痛には、原因がはっきり分かっていません。頭痛は血管の収縮や拡張によって起こるものや、気圧の変化によって起こるものなど、さまざまな原因が考えられています。発熱とともに現れる頭痛は、血管の収縮や炎症物質により起こると考えられています。
【関節痛】
インフルエンザになると関節痛が強く、辛い経験をした方もいるのではないでしょうか。
体内の免疫反応が起きると、プロスタグランジンが作られます。プロスタグランジンは発熱や痛みを発生させる作用があるため、発熱とともに関節痛が起こると考えられています。
これらの症状がでてきたらご相談ください。